modoでのノーマルマップ作成 - ジオメトリブラシのススメ
前回に引き続きmodoでノーマルマップを作ってゆきます。
modoにはジオメトリブラシ、というものがあります。
これはオブジェクトをマップに転写して保持する。というものです。
ベクターディスプレイスメントマップとして使うと、ポリゴンで耳をモデリングしてそれをマップに転写して
スタンプするようにスカルプトすることができるものです。
ベクターディスプレイスメントでうまくいったのは自分は一度しかありませんでした。
おそらくマニュアルを読まずにやって間違えたのだと思います。
これを書きながら再度挑戦してみましたが、やはりだめでした。
まぁ、それはさておき。
今回はそれを高さ情報のみのデータとして取得します。
単線的な情報、という表現で良いのか分かりませんが、スカラーといいます。
通常のバンプマップでは0から255までの諧調で凹凸を表現します。
modoでは96bit画像が扱えるので、32768諧調の凹凸を表現できます。
ノーマルマップは3つのチャンネルを使うのでベクトル、といって良いのでしょうか?
ベクターディスプレイスメントとは96bitで表現されるノーマルマップ、と考えて良いかと思います。
個人的な解釈ですが。
カラー(ベクトル)をスカラーに変換することは理解できるのですが、スカラーをカラーに変換することはできるのでしょうか?
mentalmillのノードにはそのようなノードが存在しますが、どういったときに使うのか自分は分かりません。
modoを使って色々と試しているのですが、ハイモデルをローモデルにベイクする際に必ずUVの切れ目で
エッジが立ってしまいます。
それを回避できないものかとバンプマップやディスプレイスメントマップに転写を試みているのですが、
違う問題が発生してしまいうまく行きません。
良い具合に行き来ができると表現の幅が広がりそうな気がするのですが、如何ともしがたいです。
個人的にノーマルマップというものはあまり好きではありません。
どうしてもラップが張り付いているような質感になってしまい、UVの切れ目問題も自分は解決できていません。
まだまだ謎が多いです。
ようやく本題です。
まずはmodoで形状を作成します。
「Ctrl」を押しながらデフォルトのキューブを作成します。
底辺をポリゴン選択し、「Delete」で削除します。
上面をポリゴン選択し、「w」の移動ツールでY軸に少し下げます。
そのまま「r」でスケールツールにし、X軸とZ軸を少し縮めます。
エッジ選択にし、底辺のエッジをダブルクリックでループ選択します。
上図は工程を二つ行いましたが、「z」でエッジ拡張を実行し、そのままスケールツールに変更して
X軸とZ軸を広げます。
ポリゴン選択にします。選択を解除していなければ上面が選択されています。上面が選択されている状態で、
「b」でベベルツールを起動し、内側に少し縮めます。
そのまま「Shift」を押しながらクリックし、再度ベベルツールを適用します。
中に少し引っ込めて、少し縮めます。
エッジ選択にし、マウスの中ボタンで図形全体を囲い、全てのエッジを選択します。
「b」でベベルツールを起動し、エッジに丸みを与えます。
この時「丸めレベル」を1か2にしてください。図では2に設定しております。
「ペイント」タブに移行し、「ユーティリティ」の「ジオメトリをブラシへ」を押します。
モード、高さフィード
ブラシ解像度、512×512
投影軸、Y
反復回数、1000
で「OK」を押します。
ブラシが作成され、どこに保存するか聞いてきます。
適当なところに保存します。
前回のシーンを読み込みました。
「スカルプトツール」で「エンボス」を選びます。
星アイコンのプリセットブラシを選択し、プリセットから先ほど作ったブラシを読み込みます。
モードは標準です。
マウスを右にドラッグすると出っ張り、左にドラッグすると引っ込みます。
今回の手順でのポイントはブラシの元形状を作るときにエッジの拡張を行ったことです。
この手順を踏むことで、やわらかいエッジのブラシが作成できます。
もっと複雑な形状を作ってブラシにしたり、出っ張らせておいて中を引っ込める、ということもできます。
「押し出し」で「オフセットモード」を「絶対」、「密度モード」を「最大マップ」にすると図のようなものも描けます。
「オフセット距離」を変更するとまた可能性が広がります。
中々遊べます。
パスに沿ってペイントや、水平垂直にペイント、などがあれば完璧です。
次はこのマップをノーマルマップに転写する工程を行います。
今回はこの辺で。
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