雑記94 ケミカルマシンか電子回路か

突然ですが、脳みその話です。

 

脳科学では脳の本質は化学反応にある、という人もいれば、そういったものはコンピュータにおける
回路内での分子の量子的な振る舞いで、それらが違っていても計算は変わらないのと同じように、電子回路である。
という人もいます。

 

脳が薬品によって作用されることは、麻薬や抗鬱剤でも分かります。
近年ではアメリカにおいて、抗鬱剤が効かなくなった患者に対して頭骨越しに磁気を当てることで治療する方法が流行っているそうです。
磁場が発生すれば、電場が発生する。と言うことのようです。

 

脳神経細胞であるニューロンは3つの部位により構成されています。
大本である細胞体、そこから植物の根のように伸びる樹状突起、そしてこれまた植物の茎のように伸びる軸索。
軸索の先にはシナプスと呼ばれる植物の花のような房が多数付き、別のニューロンの樹状突起に接続される。
接続といっても完全にくっついているわけではなく、少し離れている。
細胞体から発せられた電気信号が軸索を伝わり、シナプスに到達すると、そこにあるシナプス小胞が破裂し、化学物質を放出し、
次のニューロンの樹状突起へと信号が伝わる。
薬を飲むと変化が起こるのはその際に受信される化学物質に変化が起こるからだと思います。

 

記憶がどこに存在するか、長年の謎ですが、ネットワークの構造そのものが持つ部分と化学物質として保存されている部分があるのだと思います。
電気では直ぐに消えてしまう。

 

以前五感について書きました。また補足して書きます。
人の五感は大きく分けて2つに分けられる。触覚、視覚、聴覚という波や圧力という物理量を計測する感覚器と、
味覚や臭覚といった化学反応を検出する感覚器です。
といっても、辛味や苦味の一部は物理量です。だから個人差が激しい。

 

線形で表現可能な物理量はリバースエンジニアリングが容易です。
既に身の回りにある様々なセンサーを見れば分かります。
それに対して化学反応は難しい。しかし最近ではアメリカ軍の開発した爆発物検出器は嗅覚のリバースエンジニアリングだそうで、
東京ドームに水を満たし、その中に角砂糖一つを入れた程度の濃度を検出できるそうです。
 

話がそれました。
味覚と臭覚は大脳辺縁系と呼ばれる、脳の中でも古い方の部位に接続されている。
人間の脳が大きい、といっても新皮質の部分が大きいだけであって、辺縁系は他の動物と大して違わない。
だからそれらの感覚器で受診したものは、新皮質の機能の一つである、言語化が難しい。
人間の嗅覚も実は大したものだそうで、鍛えれば犬に近づけるそうですが、視覚情報に重きを置くので中々そうは行かない。
味覚という点では、面白いことに年によって差が出てくる。
味蕾と呼ばれる味覚器は他の神経細胞と同様、年とともに減少します。
なので、感覚器という点においては子供のほうが優れている。だから子供は甘いモノが好きで、苦いものが苦手なのだろうと思います。
感覚器の減少、脳による情報の蓄積それらが合わさると、苦味や渋みの良さが分かるようになる。

 

ああ、話が戻らなかった。
生命が始めて手に入れた感覚器は嗅覚だと言われております。
要するに我々生命体が始めて外界を知覚したのは化学反応だった。と言う事です。
そしてその検出器の面白いところは、化学物質と検出器は古めの鍵と鍵穴のような関係にあり、同一の化学物質のみを検出するのではなく、
ある程度形があえば、違う物質で合っても鍵穴に入ってしまう。といういい加減さを持っています。
その中でも無臭の化学物質、フェロモンも嗅覚によって知覚されます。統計的な有意性が認められ、ドミトリー効果という名前が付けられた現象は、
同じ職場で働く女性、同じ部屋で生活する女性の月経周期に同期が見られたそうです。
哺乳類そのものがフェロモンを使った通信を行うので、当然といえば当然のようにも思います。
そういえば、養老孟司さんがどこかに書いておりましたが、好き好んで満員電車という同種が同じ空間に集まる哺乳類はそういない。
そのストレスがフェロモンとなって電車に充満する。だから都会の人間は頭がオカシイのだろう。そんな事を書かれていたように思います。

 

電気と化学物質、どっちも都合よく使ったんじゃないかな?
進化の歴史を紐解くと、身近にあるものをその場しのぎで使ってゆく。そんな場面しかありません。
散々書いておいて何ですが、どっちでも良くないか。と思います。

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