雑記99 – 「進化し過ぎた脳」


思えば、雑記も99回です。
今から思い起こすと、とてつもなく恥ずかしいことを書いてきたように思います。
まぁ、それはさておき、またまた本の紹介です。

 

前回の本、「街場のアメリカ論」と幾つか共通点があります。
元々講義であったものを書籍化した、ということと、複雑系。
そして、どちらも少し古い。

 

こちらのほうが加筆が少ないせいか、ライブ感に溢れます。
中高生に大して講義を行う。ということで、内容が稚拙か、と言えば全くそんなことはありません。
因みに著者は糸井重里さんと「海馬」を書かれた方です。

 

特に興味深かったのは、3つのニューロンが情報を記憶して行く様を、行列式でシミュレートしている部分でした。
なるほど、確かにこれなら記憶されてゆく。びっくりしました。
もっとも実際にそうであるかは、確定しているわけではありません。

 

そして、個人的にプログラムを学んで分かったこと、
世の中がオブジェクティブにできているかわ知らないが、少なくとも人間の脳は物事をオブジェクティブに捉える。
抽象化であり、クラスタリングである。だから線引で問題が発生する。
境界線で問題が起こるのも無理は無い。問題は対象物にあるか、観測者にあるか。

 

以前どこかで読んだ話ですが、口臭の匂いをガールフレンドに指摘されたアメリカ人の男性がいたそうです。
それ以降彼はそれを気にするようになり、様々な療法を試みたそうですが、当然のようにしばらくすれば元に戻る。
やがてノイローゼになり、銃口を口に咥えて自殺されたそうです。
この場合、問題となるものも、問題を感じるものも当人なので、そのどちらもがなくなれば問題はなくなる。
しかし、残された人には大きな問題が残る。
現代社会に住む成人の人間であれば、大抵のことは制御可能である。と錯覚を起こす。
そうでないものは努力が足りない。と傲慢になってしまう傾向がある。
恐らく歳を重ねて行き、体の自由が効かなくなる頃に理解ができるのだろう。
子供がいるとよく分かる。自然は制御できない。
恐らく近年増えているとされる、幼児虐待もそんな過信から生じているのだと思う。
より自然に近い、老人と子供が排除されてゆく。

 

頑張ればなんとかなる。一見いい言葉のように思えるが、実は副作用が大きい。
うまく行かない場合、自分か他人を責めてしまう。
そもそも物事に因果関係はない。そう考えれば何も思い悩む事もなく、うまく行った時には感謝ができる。

 

なんだか随分脱線しましたが、脳について色々と考えさせられる。とても良い本でした。

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