雑記46 – 補足

前回工学を軸に日本という国の性質を書こうとしましたが、肝心の工学について大して書いていませんでした。

と言っても、工学を初めとする技術というものについて書こうと思っただけで、工学そのものを書くつもりはありません。知りませんし。

優生学についても肝心の優生学のことを書き忘れていました。それも気が向いたら書いてみます。

 

さて、日本の技術を支えている物、日本人の気質それはどのようなものでいつくらいからそうであるのかが気になります。

どうも日本人の気質の大きな部分、真面目さ、というものを取り出して考えてみるのが良いように思います。

日本人は勤勉で礼儀正しい、というのが海外から見た一般的な日本人の姿のようです。

しかし、江戸時代のはじめ頃に西鶴という人は日本人の商人について、嘆きます。

支那の商人は真面目で、嘘をつかないのに対して、日本の商人は人を騙すこと、少しでも自分が得をするように計略を巡らせる事を嘆きます。

現代では逆でしょうか?しかし、そこには西洋諸国に自国を散々踏みにじられた挙句に、元々弟分でもあった日本に留めを刺された国である事も加味しなければなりません。

 

もちろんそれが全ての日本人像だとは言いませんが、昔はその程度だったようです。

どうやら江戸時代250年の歴史が日本人に勤勉さを植えつけた。と言っても過言ではないようです。

ただ、技術という観点からみると、以前書いたように古くから現場技術を大切にする日本人、というものはあったようです。

特に縄文期の装飾品や工芸品は力強さと、作る喜びを感じさせるものが多々あるように思います。

 

養老孟司さんはどこかで書いておりましたが、60%が降雪地帯である日本において、冬の間何もすることが無い農民を初めとした人々は

その間に工夫を凝らし、様々な機具を発明していったのだろう。と書いておりました。

司馬遼太郎さんも日本の文化は、夏と冬に大きな暇を持て余す農民によって大きく培われた。と書いております。

 

日本の技術は特に極々小さいものに現れます。

中国ではトイレットペーパーは水に溶けないそうで、海外のサランラップは吸着が弱く、日本の物ほど使い勝手が良くないそうです。

そういえば、以前住宅についても書いたことがありますが、近代の日本の住宅というものは何とも味気ない。というものでした。

その時も大事なことを書くことを忘れていました。

尤もそれ程多くサンプリングしたわけでもないし、自分が日本人なので分からないことでもあるのですが、

恐らく日本の住宅というものは、味気はないけれど住みやすいのではないでしょうか?

 

建築についての本をめくると、雨風、湿気、地震に対する肌理の細かい対策が至る所に施されていることを感じます。

そして、個人的には西洋風のホテルに泊まると居心地が悪く感じてしまいます。ついつい和室でグダグダしたい。等と思ってしまいます。

そこで再びストロボの話が思い出されます。

カメラに使われるストロボは、作られた国によって違いがありそれが味となって現れるが、日本のものは数値を元に作られただけの何ともつまらないものだ。というものです。

なるほど、思想のない日本人らしく、勤勉でクソ真面目な姿が思い浮かばれます。

しかし、思想が無い。ということは全てを許容できる強さでもあるかと思います。

 

バブル崩壊後失われた10年と冷やかされていましたが、現在はヨーロッパの多くの国もアメリカも同じような、いやそれ以上の困難を抱えております。

日本の現状は酷い。と良く言われます。確かにそう思うところもありますが、まだ捨てたものではない。とも同時に思います。

 

養老さんは現代が抱える問題、いやむしろ人類が抱える問題を端的に表現します。

それは、エネルギー問題であって、現代に置いては石油の問題である。いずれは枯渇するそれにいつまで頼るのか?ということです。

明治初期に撮影された当時の山は禿山ばかりで、すでに人間によって薪にされつくされたようです。尤も重機を持たない人間が入ることが出来る領域は著しく欠けますが、

要するに日本列島に置いて、三千万人の人口を薪というエネルギーで養うのがやっとだった。ということです。

しかも皮肉にも日本に開国を迫ったペリーが求めたものは、薪と水の提供だけでした。すでに資源が枯渇していたことを知っていたようです。

そして、それに過剰に反応して西洋化してゆく道を歩んだことも、また皮肉な話です。

 

そういえば、私の住んでいる地域では「脱石油社会宣言」などをしているそうです。

とても本気とは思えません。国のあり方、人の生き方、全てを含んだ問題です。地方自治体が頑張ったところで何にもならないのは目に見えているようです。

しかし、個人的にはその流れが大きく進んでゆくのだろう。と楽観している部分もあります。

 

工業においては、最近日本は韓国に遅れを取っている。と報道されることが良くあります。

しかし、その内訳に奇妙な面白さがあります。韓国では自動車も電気機器も日本ほど多く無い、どころか数社だそうで、

それらの企業の利益のほぼ半分は内需によって賄われているそうです。それに対して日本は数多くの会社が存在し、内需ではなく外需に頼った経営をしているそうです。

尤もその数字を出したのも、偏った政党なので半分眉唾で見なければなりませんが、それでも日本人の気質が大きく出ているように思います。

 

養老さんはここまで脳化、近代化したのだから、もう仕方が無いだろう。私はそろそろお暇するので関係ない。と良く書かれます。

しかし、自分としましては、まだまだ、いやむしろこれから。と、思ってしまいます。もちろん希望的観測を含めて、ですが。

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